2026年10月13日 09時
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ホクホクでも、ねっとりでも、あの甘さはたまりません。
実は、焼く前のサツマイモは、そこまで甘くありません。
それが焼くだけで、お菓子のように甘くなる。不思議ですよね。
甘さの正体は「酵素の仕事」
サツマイモには、デンプンを糖(麦芽糖)に変える酵素が入っています。
この酵素がいちばん元気に働くのは、60〜75℃くらいの温度帯と言われています。
つまり、芋の中の温度がこのゾーンにゆっくり入って、長く居続けるほど、
デンプンがどんどん糖に変わります。焼き芋の甘さは、「待った時間」で決まるんですね。
石焼き芋が甘いのは理由がある
石焼き芋は、熱した石からじわじわと熱が伝わるので、芋の中の温度がゆっくり上がります。
酵素の働く時間が長く取れるため、甘くなりやすいわけです。
反対に、電子レンジは短時間で一気に温度が上がるので、酵素が働く前に通り過ぎてしまい、
甘みが出にくくなります。家で焼き芋を作るなら、低めの温度でじっくりが近道です。
オーブンやトースターで、アルミホイルに包んで時間をかけるのがおすすめです。
実は「寝かせる」のも大事
収穫したてのサツマイモより、しばらく置いておいたほうが甘くなることも知られています。
保存している間に、デンプンが少しずつ糖に変わるためです。
ただし、冷蔵庫は苦手で、低温だと傷みやすくなります。常温で風通しのよい場所に置くのがコツです。
江戸時代の宣伝コピーが秀逸
江戸時代、焼き芋屋さんが使っていた有名な宣伝文句があります。
「栗(九里)より(四里)うまい十三里」
九里+四里で十三里。「栗よりおいしい」と「十三里」をかけた、ダジャレの宣伝です。
江戸から川越までがおよそ十三里だったことにも由来すると言われています。
昔から、人はダジャレで食べ物を売っていたんですね。
人間も急がず、じっくり待ったほうが、あとから甘くなるのかもしれません。
今夜は焼き芋でも買って、ゆっくり温まりませんか。